馬の知能はどのくらい?脳化指数やコミュニケーションのコツを解説
ひと口に動物といっても、その知能には差が見られるものです。古来より人間と密接な関係を築いてきた「馬」の知能は、一般的にどのくらいなのでしょうか?この記事では、馬の知能を脳化指数で表してご紹介します。馬とコミュニケーションを取る際のコツも解説するので、馬についての理解を深めたいとお考えの方はぜひご覧くださいね。
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馬の知能はどのくらい?
馬の知能レベルは、人間と同じように個体差があります。毎日自分の世話をしてくれるパートナーを識別できる馬や、自分で馬房を開けて散歩する馬もいればそうでない馬もいるため、知能はバラバラです。
また、馬と直接関わる機会の多い競馬騎手のほとんどは、一般的な馬の知能は犬よりも若干低いと評しています。犬の知能は、人間の子供で表すと3歳児程度のレベルであるため、馬には2〜3歳児程度の知能があると考えて良いでしょう。
脳化指数とは
動物の知能を測るために、「脳化指数」という指標を使うことがあります。脳化指数とは、体重の割合に占める脳の重さを示す数値で、数値が高いほど高い知能を持ち合わせているということになります。
馬や他の動物の脳化指数
ここでは、一般的な動物の脳化指数をご紹介します。
人間 :0.89
イルカ :0.64
チンパンジー:0.30
猿 :0.25
象 :0.22
クジラ :0.21
カラス :0.16
犬 :0.14
猫 :0.12
馬 :0.10
うさぎ :0.07
牛 :0.06
豚 :0.05
ハト :0.04
ニワトリ :0.03
脳化指数を見てみると、馬は犬や猫よりも低く、牛や豚、鳩や鶏よりも高い知能を持つことがわかります。
馬は記憶力に長けている
馬の脳化指数は、数字で表すとそこまで高いとは言えませんが、実は脳化指数に反して優れた記憶力を持っています。乗馬の際も、騎手が掛ける言葉の音や声の調子を判別して記憶します。例えば、馬を停止させる時に毎回同じ声を掛ければ、徐々に声掛けのみで停止できるようになるということです。
馬とコミュニケーションを図る際のポイント
馬は記憶能力に長けているため、コミュニケーションに十分注意を図らないと、関係が崩れてしまう危険性があります。ここでは、馬と接する際のポイントをご紹介します。
思いやりを持って控えめに接する
馬は非常に臆病でデリケートな生き物です。基本的には自分から積極的にコミュニケーションを取るのではなく、馬があなたに興味を持ってくれるのを待ちましょう。人間の匂いを嗅いだりチラッと見てきたりしたときが「どうぞ」のサインです。
馬と仲良くなれたら、馬が良いことをしたり挑戦を成功させたりしたときに、思いきり褒めてあげて信頼関係を徐々に深めてください。思い通りにいかないからといって、無意味に怒るのはもってのほかです。馬にストレスを与えて嫌われてしまうため、絶対にやめてください。
不要な刺激を与えない
馬と接する際は、不要な刺激を与えて「危ない人」と認識されないようにしましょう。馬は、体が大きく丈夫そうに見えるため、体を叩いたり抱きついたりしても大丈夫なイメージがあるかもしれません。しかし、とても繊細な心を持っているため、激しく触られたり、素早い動きが視界に入ったりするだけでも緊張してしまいます。
動きは「ゆっくり」を意識し、馬が心を開いてくれるまでは過度なコミュニケーションを控えてください。また馬に触れる場合は、指などの「点」で強く触るのではなく、手のひら全体の「面」を使って優しく撫でてあげましょう。
馬の知能や性質を知って、絆を深めよう
馬は記憶力に長けており、脳化指数に反して賢い生き物です。そのため、嫌なことをされたときには根に持つこともあるので、接し方には十分注意しましょう。馬が心を開いてくれるタイミングを見誤ることなく、優しく接することができれば、良い関係を築くのも夢ではありません。馬と関わる機会があれば、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。