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競馬の勝負服にもデザインのルールはある!細かな決まりを徹底解説!

競馬のレースで騎手が着用するカラフルな服装はどのように決まっているのか、一度は気になったことがあるのではないでしょうか。騎手がレースで着用する服を「勝負服」といいます。レースでは、馬を判別するために「騎手の帽子」と「騎手の勝負服」の着用が義務付けられ、それぞれ細かなルールのもとデザインされています。この記事では、騎手の勝負服についてくわしく深掘りしていきます。

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競馬の勝負服とは?

勝負服のはじまりは、18世紀半ばごろ、競馬の発祥地イギリスまで遡ります。当時の貴族や馬主たちは、レース中に自分の馬がどこを走っているのか判別できるようにと騎手に違う色の服を着用させたといいます。

現在においても、勝負服のデザインは馬主によって異なり、馬の判別方法の一つとして用いられています。勝負服は、騎乗する馬の馬主に合わせて用意されているため、1日に何度もレースに出る騎手は、レースのたびに着替えなくてはならないそうです。

ちなみに、騎手が被る帽子の色は「枠番」の色になります。帽子と勝負服の組み合わせを見れば、どの馬がどの位置に付けているのか判別できるようになっています。

厳格な勝負服のデザインルール

海外や地方競馬とは違い、JRAに登録している馬主は、馬主1人に対して1つの勝負服を登録をしなければなりません。JRAでは、勝負服に使える色や柄を細かく指定しています。ここでは、JRAが厳格に定めている勝負服のデザインルールについて紹介します。

使用できる色

赤、桃、黄、緑、青、水、紫、薄紫、茶、えび茶、ねずみ、黒、白の13色です。それ以外の色は使用できません。これらの色は、胴と袖に2色ずつ合計4色まで使用することができます。

胴の柄

胴には、柄を入れない無地かまたは以下のうち1種類の柄のみ入れることができます。また、柄の幅にも細かな規定があります。

  • 輪 (幅最小限6cm)
  • 一文字 ( 幅最小限6cm)
  • 山形 ( 幅最小限6cm)
  • 菱山形 ( 幅最小限6cm)
  • のこぎり歯形 ( 幅最小限6cm)
  • たすき ( 幅最小限9cm)
  • 十文字たすき (幅最小限9cm)
  • 縦じま ( 幅最小限4cm)
  • 格子じま ( 幅最小限4cm)
  • 元ろく ( 幅最小限6cm)
  • ダイヤモンド (短径最小限6cm)
  • うろこ (高さ最小限7cm)
  • 井げたかすり (短径最小限9cm)
  • 玉あられ (直径最小限 4.5cm)
  • 星散らし (直径最小限9cm)
  • 蛇の目 (直径最小限9cm)
  • 銭形散らし (直径最小限9cm)

以上17種類です。このうち「輪」には一本輪、二本輪、三本輪、「山形」にも一本輪、二本輪、さらに「一文字」には山形と横線があるため、事実上、柄を入れない無地も含めると22種類になります。

以前まで、お腹のあたりに入る横線の柄「帯」も規定内に存在しましたが、胸の下あたりに入る横線の柄「輪」と似ていることから、かなり前から新規での登録を受けなくなりました。現在は「帯」を使用している馬主もおらず、現在JRAの柄規程を見ると「帯」の項目がなくなっています。

【柄の参考】 ※中央競馬と地方競馬では柄の規定が違っています。

袖の柄

袖の柄も胴と同様ですが、「たすき」や「十文字たすき」は使用できません。また、首周りから肩にかけて入る「のこぎり歯形」の柄を胴として使用する場合は、袖の柄は「輪」と決められています。ここに記載した内容のほかにも、まだまだ書ききれないほど柄の組み合わせには細かなルールが存在します。デザインを決める馬主たちにとって、本当に労力のいる作業だといえます。

馬主のこだわりがつまった勝負服に注目しよう!

勝負服は、既に登録されているデザインや似たようなデザインは新規に登録できません。そのため、馬主は、細かい規定があるなか、考えに考え抜き、個性あるデザインを生み出しています。現在JRAに登録されている勝負服は、約2,000種類以上あります。それだけ馬主の想いが込められたデザインがあるということです。

競馬場などで配られているレーシングプログラムには「黄、黒縦縞、袖青一本輪」や「黒、青袖、黄鋸歯形」など各競走馬の勝負服が記載されています。レースを見る際は、ぜひチェックしてみましょう。自分の推し馬がどんな勝負服を着てレースをしているのか、注目してみるのも楽しいかもしれません。

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